もう一つの可能性
花はゆっくりと咲く
忙しくもなく、暇でもなく
小さなひよことアヒルが鳴いている
あなたはそこに立っている
昼の太陽をため息つきながら
音は熱の中ですぐに消えてしまう
田園の静寂は何千年後も同じようだ
これは何万マイルも遠い時空だ
これは永遠に封印された可能性だ
ちっぽけな可能性の弱さと美しさを待ち望む
日光の中で
水晶のように
ちょっと遠くのこの角に
ジャングルの中で野獣が怒りを吠える
悪竜の咆哮
家族の手紙は魔法の炎の中で灰になる
涙が鎖を錆びさせる
刀と剣が町の郊外に散らばる
宝物と伝説は洞窟と吟遊詩人の口で
善と悪念が渦巻き続ける
これはもう一つの時空のもう一つの可能性だ
空の雲は羽のように軽やかだ
こんなに明るい絵
羽のように軽やかだ
これは故郷の道だ
これは温かい道だ
これは幻想の道でもある